【音楽理論】ピボット・コードを用いた長2度転調のしかた
2019/06/03
今回の内容は、前回書いた内容『ドミナント・コードを用いた長2度転調』
の続きで、 『もしかして、他の方法論もつかえるかな?』ということで実験してみました。
方法論ごとに、違った響きを得られるので、ぜひチェックしてみてください。
目次
やはりまず先に、使うキーのダイアトニック和音を押さえる
まずは、全開と同様『そのキーらしい響きを定義するために必要な、ダイアトニック和音』を押さえます。今回は(あまり上げすぎると歌うのが大変だから長2度)FキーとGキーで飛ばしてみます。
Fキーのダイアトニック和音

Gキーのダイアトニック和音

しかし、今回は、前回のドミナントで転調とは異なり、『ピボット・コード』というテクニックを使用します。どんなものかというと・・・
新旧キーの共通コードでスムーズに繋げる ピボットコード
ピボットとは旋回軸のことで、ピボットコードとは『2つのキーで共通しているコード』で、軸にして新調に飛ばしたりできます。上記の『F・Gのダイアトニックコード』を見ていただくとよいですが、この2つのキーには、どちらのキーにも存在するコードがあり、それをピボットコードとして機能させます。ピボットコードのイメージは、以下の図のとおりです。
特徴としては、共通音を介するので、スムーズに新調を導くことができます。もとのキーに対して4度上関係(Cに対してF)、5度上関係(Cに対してG)、長2度上(Cに対してD)、短7度関係(Cに対してB♭)などは、共通コードもあるので、ピボットコードなどをつかって、新旧キーを行き来しやすいといえるでしょう。 新旧キー(この場合ではF・G)で、共通しているものを2通り、軸にしてキーを変えてみました。
パターン1:Amが両キーを媒介するパターン
■間奏ひと回し目(コード・B♭ C Am Dm) ■間奏ふた回し目(コード・Am7 CM7 Dsus D7) ■歌部分に(キーG)
パターン2:Cが両キーを媒介するパターン
■間奏ひと回し目(コード・B♭ C Am Dm) ■間奏ふた回し目(コード・C Bm Am D7) ■歌部分に(キーG)
管理人はC媒介のほうが明るくていいかな、と感じましたが、いかがだったでしょうか? 他の関係の調とも共通部分を見つけたり、共通コードで飛ばしたあと、その新調の同主調などに飛ばすなど、いろいろなパターンや響きが得られると思うので、ぜひ実験してみてください。
おしらせ・新サイト『ネットで曲アレンジサービスblog』について

新サイトのお知らせです。新規に『ネットで曲アレンジサービスblog』をスタートしました。音楽コンテンツ発信情報・制作ワークフロー/サブスクリプション配信・音源リリースなどの話題で更新中です。『作品を多くの人に届けてみたい』など希望があるかたは、こちらもご覧ください。
◆アトリエSS - ネットで曲アレンジサービスblog
https://mpss-blog.azurewebsites.net
【カテゴリ】 - コード,メロディなど音楽理論
【タグ】 -
関連記事
-
-
簡単おしゃれコード進行・キー内セブンスコードで順次進行
今回は、簡単に良い感じのコード進行を作るテクニック紹介です。スケ ...
-
-
使えるキー外のコード(非ダイアトニック)~メジャーキーで♭Ⅲ(CキーでE♭)
今回は、管理人がフリー素材曲を作るときに使ってみたら、良い感じだ ...
-
-
ジャジーなコード進行の作り方~ダイアトニック(キー内)の和音に、ツーファイブを挟んでみると?
今回は管理人が、ピアノでjazzのスタンダード曲コンファメーショ ...
-
-
【コード進行】マイナー・上からクリシェ「I need your love(Beverly)」イントロ風に
今回は、ちょっと前に話題になったjpop/ドラマ主題歌に使われた ...
-
-
作曲方法~鼻歌で作るときでも、かならず音程関係・スケール(音階)を意識する
今回は、頭に浮かんだ楽曲を形にするためにぜひ行っておきたい点につ ...
-
-
雰囲気が良い♭系のキー・D♭キーのダイアトニック和音や主なコード進行をチェック
今回は、音楽理論話題、キーについてです。理由はわかんないけど、キ ...
-
-
良い感じのコード進行・メジャーキーⅢ(CキーのときEm)から始まるパターンいろいろ
今回は、管理人が最近気になっているコード進行について、いろいろな ...