WordPress 5.2がサーバーPHP5.6.2以下で動かなくなる事例~更新や閲覧はできる?バージョンアップの注意点は?
| 更新: 2021/02/23 2626文字

今回は、WordPressの最近の新しいバージョンで、PHPバージョンを気にしないでアップデートしちゃうと、サイトが動かなくなるという件についてお話します。 最近のサーバープランでは最初からPHP7で動かせるので、気にしなくてよい人はいますが、PHP 5台で使っている人には死活問題になる可能性もあります。さっそく、状況や検証・対策や注意点を見ていきましょう。
目次
WordPress 5.2での、PHP最低必須バージョンについて
WordPressはPHPプログラムで動いており、WordPress 5.2での、PHP最低必須バージョンについては、公式ページでアナウンスされています。 以前(WordPress 5.1)だと、PHPのバージョンが古い場合、管理画面のダッシュボードに警告がでていました。
■PHP 最低必須バージョンの変更
https://ja.wordpress.org/2019/04/03/minimum-php-version-update/
WordPress 5.2を最低必須バージョンより古いPHPで動かすとどうなる?
管理人が確認した事例(PHP5.2のサーバーでWordPress 5.2)
管理人が確認した事例です(サイト名やアドレスはプライバシーの関係で記載しません)。ネットサーフィン中、とあるサイトにアクセスしたときの挙動です。サイト自体はまったく見ることができません。
『サーバーのPHPバージョンは5.2ですが、WordPress 5.2.4は5.6.20以上のみでご利用になれます』という警告メッセージがでるだけです。サイト自体にはおそらく、トップページやお知らせみたいなコンテンツがあると推測されますが、この段階では警告メッセージ以外は、なにも見ることができません。これはサイト運営者にとっては死活問題です。
管理人が、ローカル環境WordPress5.2を、古いバージョンのPHP(5.5.38・Local by Flywheel)で検証
ほかのサイトで見ただけだったので、実際にどうなるかも検証したいと思います。
Local by Flywheelを使って、ローカル環境WordPress5.2をインストール。インストール時にカスタム設定で、古いバージョンのPHP5.5.38の状態でWordPress5.2を動かしてみます。
サイトを見るだけでなく、管理画面すら、まったく動かなくなります(警告は最低でも5.6.20が必要という意味。)。このように、サーバーのPHPバージョンが5.6.20未満の場合は、『閲覧・投稿全部ダメ』です。
セキュリティ上の理由で(古いバージョンのWordPressは攻撃対象になることがある)新しいバージョンにしたくても、サーバーのPHPバージョンを気にしないといけません。
WordPress5.2にアップデート時、サーバーのPHPバージョンを変える前に注意すること
最近のレンタルサーバーは、基本的にPHP7対応しているので、新規で契約するときなどはそのままWordPress5.2を動かすことができます(なので、この記事読まなくてok笑)。ちょっと昔からサーバー契約していて、PHPバージョンが古いままのときは、以下の項目に注意して、バージョンを変更するのがおすすめです。
バックアップ(念のために)
ミスると動かなくなる&復旧に時間がかかりそうな案件での基本はバックアップ。ローカルに全部保存・・とかは大変ですので、もし不安な場合は、バックアッププラグインを検討してください。公式ページ内には『5.2.4など新しいバージョン検証済み』や『説明が日本語』のものもあります。
■WordPress.org バックアッププラグイン
https://ja.wordpress.org/plugins/search/backup/
テーマ・プラグインなど
最近のテーマ・プラグインなどを使っている場合は気になりませんが、中には『最終更新数年前』みたいに、古いタイプのものがあります。たとえば・・
こういう風に表示がでるプラグインやテーマです。
詳しい説明は省略しますが、PHPプログラムには『新しいバージョンでは非推奨になっている書き方や機能』があります。これらはエラーでサイトが動かなくなることもあります(管理人は実際にありました)。 なので、気になるプラグインは停止・気になるテーマは公式に戻しておくなど対策ができます。万が一、再度起動したときにエラーになれば、原因が特定しやすいです。
また、お時間がありましたら、以下の『サーバーのPHPバージョンが古いせいでsyntax error。画面真っ白』という記事も、参考までに読んでみてください。
【wordpress/PHPエラー原因】Parse error: syntax errorで画面真っ白は、プラグインorサーバーのPHPバージョン
https://sounds-stella.jp/music-creation/archives/5495
あとがき・まとめ
- セキュリティなどの理由で、WordPress はなるべく新しいバージョンを使いたい
- WordPress 5.2以降では、サーバーのPHPプログラムは、バージョン5.6.20 以降が必須
- 必須バージョン以下のPHPプログラムで動かした場合は、サイトも見れない&管理画面にも入れない
- バージョンアップ時には、バックアップや、古いプラグイン・テーマを動かしているかなど注意
まとめるとこのようなところでしょうか。さらに新しいバージョンWordPress 5.3 RC2なども出てくるので、サーバーPHPが古いバージョンは、どんどん厳しくなってきそうです。速度・安定性・セキュリティの観点からも、新しいバージョンを検討するとよいでしょう。

【カテゴリ】- サイトエラー対策と復旧(wp/php/css)
【タグ】- PHP, WordPress