バンド過去曲をリミックス~テンポを検出して、あとからdawで楽器(ストリングス・シンセ・ピアノetc)を足す
更新: 2019/06/02 1364文字
今回は、友人のバンドの曲をリミックスしたんですが、そのときに使ったテクニック(おもに録音した生バンドのオーディオテンポを,dawに合わせる)をお話しします。
生バンドだとテンポが細かく揺れるので、普通にDAWの音源でビートを重ねても、合わないことが多いのですが、そこをクリアするにはどうすればよいのでしょうか?さっそく見ていきましょう
目次
■通常は『エラスティックオーディオ』や『ビートディテクティブ(beat detective)』を利用し、テンポを合わせる
■素材のテンポが完全にわかっている場合は、『エラスティックオーディオ』で調整

protoolsでの用語は『エラスティックオーディオ(上メニューのクリップのところに)』。素材オーディオのテンポが完全にわかっている場合は、daw上のテンポと異なっていても調整できます。 しかし、プロパティに、『素材オーディオのテンポを入力』する必要があるため、バンドで録ったオケで揺れが発生するのは、なかなか厳しいところでした。
■『beat detective』で拍頭などを検出、ただしオーディオの状態によっては誤検出もあるよ

拍頭や小節数・テンポなどが確定されれば、リミックスでインストルメント足し放題です。しかし、1拍目の部分が少し弱かったりすると、他の部分をあたまと判断して、誤検出することもあるようです。やってみたところ、まったく違うところに拍のあたまがでてしまったので、これだと厳しくなりました。他の方法を考えます。
そこで思いついた『2~4小節ずつ、テンポを検出する』
■テンポを検出する機能の使い方

これもprotools搭載の機能。適当にオケの頭と、小節の頭をあわせます。この時点では、dawのマスターテンポと、バンドオケのテンポが合いません。そこで2小節~4小節ずつ(一気にやると狂うと心配なので)、範囲指定し、テンポを検出していきます。めんどくさそうですが、操作自体は単純なので、慣れればワンコーラス5分程度で終わらせられるかもしれません。
■2~4小節ずつ、テンポ検出の結果

dawのタイムベースのテンポが、細かく変わって、バンドオケに合わさりました。レコーディング時にクリックを聞いていたとしても、このように細かくテンポが揺れていることがわかります。
■dawのマスターテンポさえあわせてしまえば、グリッドにあわせてインストルメント入れ放題

まとめ・バンドオケテンポ検出で何ができる?
とりあえず、生バンドオケに対しても、dawのマスターテンポをあわせてしまえるので、『リミックス』のほか、『あとから楽器を足してリメイク』などということをやって、昔作った曲に輝きを与え、現在でも発信できるようにできるかもしれません。 売ったりする場合は、パラデータが残っていると、トラックごとにeqで切ったり微調整ができるのでベターです。

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